皆さんはステップメールをご存知でしょうか?
メールマガジンと異なり、資料ダウンロードや無料会員登録などのアクションが起点となり、「事前に用意しておいた複数のメールを一定の期間送付する」ものと定義されています。
リストに一括でメールを投げるだけの「メールマガジン」と違い、顧客との関係を構築する要素を加えることで、高い成約率を実現することが可能です。
今までは、メール機能を使って行われていたステップメールですが、最近はLINEを用いた「LINEステップ」という新しい概念が生まれました。
この記事では、LINE@とステップメールを組み合わせることで起きる効果について詳しく解説します。
LINE@とは、チャット形式でのユーザー同士のやり取り、無料通話などが使えるLINEのビジネスアカウントを指します。
近年のLINEの国内利用者数は7800万人以上であり、国民のほとんどが使っているアプリと言っても過言ではありません。
LINEが出るまでは、私たちは基本的にはメールで情報をやり取りしていましたが、近年は、全てLINEで行うことが多くなりました。
このように、圧倒的な需要を持つLINE@の3つの特徴を解説します。
LINE@の大きな特徴のひとつに「未読・既読を確認出来る」があります。
このように実際に読まれているか、読まれていないかが分かると、投げ掛けたメッセージを修正する為のヒントになるのです。
例えば、メールマガジンの場合だと基本的には送ったメールが見られているかどうかを知ることは出来ません。HTMLメルマガを使えば開封率も計れますが、正しい数字ではない場合もあります。
その為に、「メールが開かれていないのか」「メールが読まれていないのか」「メールに書かれている文章が悪いのか」という「どこに問題が存在するのか」を切り分けることが出来ないのです。
LINE@の場合は、メールの既読・未読がメッセージに表示される為に、どれだけの人が見ているかを簡単に確認することが出来る為、問題を切り分けることが容易になります。
このような点から、未読・既読を知ることが出来るのは大きなメリットと言えるでしょう。
2つ目の特徴は、ユーザーとの距離感です。
これはメールと比較すると、「迷惑メール」や「メールマガジン」の量が関係します。
どの会社でも、基本的には顧客から取得したメールアドレスに対して、新製品の情報や新しいセールの情報などを贈るのが一般的。
これに迷惑メールなどが多く届く場合だと、その中から友人から送信されるメールを探すのが大きな負担になるでしょう。
一方でLINEの場合、メールのような迷惑メールが届くという概念がありません。
連絡を取っているユーザー・グループに応じて自動的にチャットルームが作成されることで、メールのようにメッセージを探すということがなくなったのです。
また、知らない人からのLINEの場合は、「ブロックする」というボタン一つで簡単に排除することも可能。
このような点を見ると、LINEはメールと比較しても迷惑メールなども少なく、安心して友人と連絡が取れるのが魅力と言えるでしょう。
3つ目の特徴は、やり取りのスピード感です。
LINE@はチャット形式でメッセージを送ることが出来る為、メールと比較しても作業の手間が少なくなります。
例えばメールのやり取りであれば、題名の編集⇨メールの返信ボタンを選択⇨本文を入力⇨メールの送信という流れ。
しかしLINE@では、メッセージを入力して送信ボタン一つでOKです。
簡単なメッセージのやり取りが影響して、現在はメールでの連絡からLINE同士での連絡がスタンダート。
仕事時間以外の連絡を、LINEグループを作成して行うことも増えています。
このような点から、メールとLINEを比較するとLINEをチェックする優先度が高く、よりユーザーとの距離感も近い場所で連絡をやり取りし合えるのが魅力と言えるでしょう。
ここまでは、メールと比較したLINE@の特徴を説明しました。
次に、実際にLINE@を設定する方法について解説します。
まずはLINE@アプリをダウンロードしましょう。
iPhone利用の場合は「App Store」より、Android利用の場合は「GooglePlayストア」より行います。
ダウンロードが完了したら、実際にLINE@アプリを起動してみましょう。
LINE@アプリを立ち上げたら、ログインを行います。
画面より「始める」ボタンを選択し、LINEアカウントのログイン権限などを許可する注意事項に対して同意。
その後、LINE@の管理画面が表示されます。
LINE@は、LINEアカウントを持っていないと使うことが出来ない点も覚えておきましょう。
ログインを行なった後は、プロフィール登録を行います。
プロフィール写真のアップロードから、アカウント名の編集、「友だち一覧」で表示されるステータスメッセージの編集、友だち追加時に自動で送付するメッセージ、メッセージが送られてきた場合に自動で送付するメッセージなどの登録が可能です。
プロフィールを選択すると、個人のホーム画面に移動することが出来ます。
このホーム画面の画像の設定を行うことも可能です。
ホーム設定では、ホームに対する投稿に対してユーザーが「いいね!」や「コメント」を受け付ける/受け付けないの設定が可能です。
その他、投稿することが出来ないNGワードの設定なども設定できます。
このような設定を踏まえて、初めてLINE@が使えるようになることを覚えておきましょう。
ここまでは、LINE@の初期設定方法を解説しました。
しかし、LINE@という素晴らしいツールがあったとしても、使い方によって効果は大きくも小さくもなるのです。
この項目では、LINE@をビジネスに活用する為の方法を3つに絞って解説します。
当たり前のことですが、LINE@を購読するメリットがなければ、メッセージを闇雲に発信しても読んでくれることはありません。
その為、「アンケートに答えてくれたら無料で〇〇をプレゼント」というように、読者に対してメリットがあるものを提供する必要があるのです。
企業が行なっている例だと、「抽選に応募するだけでカフェラテMサイズが当たる」だったり、「無料の抽選でLINEポイントが当たるチャンス」などが分かりやすいでしょう。
他にも「シェアしてくれたら〇〇プレゼント」とすれば、シェア内容がホーム画面に表示。
シェアした本人と繋がっている友たちに対しても、宣伝することも可能です。
この例を参考にして、こちらが発信するメッセージに記載されているアクションを行なってくれたら、プレゼントを渡すなどの工夫を入れましょう。
2つ目は画像・動画を多用すること。
私たちは、文字で物事を認識するよりも画像・動画であれば、より物事を理解する認識が早まります。
例を挙げてみましょう。
全て文章で構成される小説は、全体の背景をイメージするのに時間が掛かります。
なぜなら、全て文章で構成されていることから、読み進めながら次第に背景が浮き彫りになるからです。
逆にこれが漫画のようにイラストにコメントなどが入っていればどうでしょうか?
今いる場所、誰がそこに居るのかなどの背景を言葉にしなくても、絵を見るだけで理解出来ますよね。
ひとつのメッセージが長すぎると、読み手が途中で面倒になってしまい、メッセージから離脱する場合もあります。
このように文章を減らして、視覚的なイラストや写真・動画などで伝えることで相手の理解が早まることを知っておきましょう。
3つ目はメッセージ配信を日常化させること。
多くの人は1回のメッセージ配信で相手からのリアクションがなく、挫折してしまいます。
しかし、実際には日常的に何度も繰り返して配信を行うことで、メッセージを受け取る人の信頼度も少しづつ上がるのです。
例えば、あなたの家の玄関先に初めて見る人が商品を売りに来たとしましょう。
これは言い方を変えると、「飛び込み営業」というものですが、イメージは決して良くないですよね。
「急に知らない人がチャイムを押して、営業される」ということは、ネガティブな印象を与えます。
しかし、毎日のように顔を合わせている近所のおばちゃんが「これ凄くいいのよ」と口コミで購入に繋がることは多いです。
これは、「会う回数が多いと好感度が上がる」という「ザイオンス効果」も影響しています。
まずは、日常的にメッセージを発信して、接触回数を意識的に増やすことを心がけましょう。
ここまではLINE@をビジネスに活用する3つのポイントを解説しました。
次にLINE@を使ったステップメールで得られるメリットを3つに分けて、紹介します。
1つ目はあなたが送った内容が簡単に参照出来るということ。
詳しく解説すると、メールの場合は「過去のメールを見たい」という場合は、他のメールマガジンが多く積み重なるメッセージボックスから探し出す手間が発生します。
しかし、LINE@の場合は、個別のトークルームが作成される仕組みである為、上にスクロールするだけで過去のメッセージを参照することが出来るのです。
上記のような点から、過去のメッセージを簡単にチェック出来る点でLINE@にメリットがあります。
2つ目は通知がONにされている場合が多い為、メッセージが開かれやすいこと。
例えばメールの場合、通販サイトの会員などで定期的に送られてくるメールマガジンや迷惑メールなどに埋もれる可能性が高まります。
また、あなたが送信したステップメール自体が迷惑メール判定を受けると、迷惑メールボックスに移動。
そもそも読んで貰える確率は大きく低下します。
しかし、LINE@の場合はどうでしょうか?
私たちは今、ほとんどの連絡をLINEで完結させます。
家族・友人・時には仕事の連絡もグループを作って行なったりする為、新着メッセージが届いた時に通知が届く場合がほとんどなのです。
その為、あなたが送ったLINEステップのメッセージも、送信すると相手に通知が飛び、読まれる可能性が高いと言えるでしょう。
このような点から、LINE@を使ったステップメールは既読率が格段に上がることが想定されるのです。
3つ目はNot Readを超えやすいということ。
実はステップメールを作成する場合に、超えなければならない壁というのが存在します。
それは「Not Read」「Not Believe」「Not Act」の3点。
それぞれを和訳すると「読まない、信じない、行動しない」となります。
「読まない」は、メールは読まれないので、読まれる為に工夫が必要。
「信じない」は、読んで貰っても信じて貰えないので、信じて貰えるための工夫が必要なのです、
「行動しない」は、実際に行動に移って貰えないので、行動に移すための工夫を取り入れること。
この3つを越える為に、いわゆる「コピーライティング」という文章技術が存在します。
しかし、LINE@を用いたステップメールは、送ったLINEメッセージが相手に通知される為、この障壁を容易に超えられるのです。
どんなに素晴らしい内容を書いたとしても、結局は読まれなければ意味がありません。
この「読まれやすい」という点で優位に立てるのは、大きなメリットと言えるのです。
今回の記事では、LINE@ステップの概要から実際にLINE@を設定する方法、LINE@ステップを導入するメリットなどを紹介しました。
LINE@ステップを使えば、必ず効果が出るという訳ではありません。
しかし、従来のステップメールと比較すると、圧倒的なメリットが存在します。
時代の変化によって、主な連絡手段がメールからLINEにシフトしているのも一つの大きな原因と言えるでしょう。 このような点を踏まえて、是非、導入を検討されてみてはいかがでしょうか?